こんにちは〜ペット食育協会認定インストラクターの弓場です〜。
昨日の私の”健康的(笑)”な食生活を見た人から、このようなアドバイスをいただきました。
「そんなに甘いものばかり食べていたら糖尿病になるよ」
ナイスパス、ありがとうございます^w^
他にもポッキーによくオヤツをくださるご近所の方から、
「太ると糖尿病になるからね」
とお言葉を頂きました。
こういう時は、
「そうですねぇ〜気をつけます〜」とお返事するのですが、
はたして本当に、
『甘いものを食べると糖尿病になり、
太ると糖尿病になる』
のでしょうか。
確かに古から今日まで、
『甘いもの食べる→太る→糖尿病』と先祖代々の教え(笑)があり人間の医師や、獣医もそのようにアドバイスをする人もいらっしゃいます。
ここでちょっと考えてみましょう。
本当に甘いものを食べると”糖尿”が出るのであれば、
脂肪を食べれば、脂肪尿が出て、
タンパク質を食べれば、タンパク尿が出る
ということになります。
実際はそんなことは起こっていないですね。
つまり通常、生き物というのは食事内容がどうであれ、
”体内を一定に保つ機能が備わっている”ため、
食事で身体をコントロールすることは難しいと考えられます。
実際に厚生労働省も今までは、
『コレステロールの摂り過ぎに注意』
『卵はコレステロールが高いから一日一個!』
と発表していましたが、
最近になり『食事内容でコレステロール値はかわらない』と撤回していますしね。
このことから、もし食事によって身体が体内のバランスを一定に保てないのであれば、
むしろ『身体になんらかの問題がある』かもしれないという視点も持ったほうが良いと考えられます。
他にも、『太る(肥満)→糖尿病』という意見ですが、
実際に糖尿病の人でも、太っていないし、むしろ痩せている人もいらっしゃいます。
このように説明のつかないこともあり、
安易に
『こうしたら糖尿病になる』
『こういう人が糖尿病になる』
とは一概に言えないことがわかりますね。
感の良い方はここまで読むと、
「ちょっとまてよ・・・?」
「ということは・・・?」
『食事によって引き起こされるものではないということは、
食事をかえたところで糖尿病は治らないんじゃないの?』
と、思われる方もいらっしゃるかと思います。
では ”糖尿病に効く食事・食材は○○” の考え方ですが、
先ほど、
1.身体には ”体内を一定に保つ機能が備わっている” ため、
食事で身体をコントロールすることは難しい。
2.食事によって身体が体内のバランスを一定に保てないのであれば、むしろ『身体になんらかの問題がある』可能性がある。
という風に言いましたが、
つまり、
※1.現状、食事によってなんらかの症状が出る
※2.現状、体内の調節機能が正常に働けない
ということはわかっているので、
※1.→症状が出ない食事・食材にしましょう。
※2.→調節機能が働いていないので、働かせなくてもよい食事・食材にしましょう。
という考えから『糖尿病によい』とされている物も少なくないでしょう。
このようにお伝えすると、
「それって臭いものにフタをしただけじゃないの?」
「いやいや、糖尿病によい栄養素を摂取するのがいいって聞いたけど!?」
と、質問されることがあるのですが、
症状が出るのがわかっているのであれば、あえて症状が出るような食事ではなく、そんな時くらい症状が出にくい食事を与えてもいいんじゃないですか?という意味です。
ただし、症状を見えなくしただけで、”原因” を消したわけではないので、並行して”原因” を探ることも重要です。
それから栄養素についてですが、皆さんよく重要なことを忘れていらっしゃるようなので改めてお伝えしますが、
栄養素を補って改善することがあるのは、その栄養素が ”不足” している時です。
つまり、補っているのに症状が改善されないということは、その栄養素はそもそも不足していない→だから症状も改善されない
という視点もあることを理解して活用するのがいいかもしれませんね。
そんなことを言うと、
「量が足りないんじゃないの!?」
と犬猫に山盛りのサプリを食べさせようとする方がいらっしゃいますが、
どのくらい増やしたあたりで「もしかして違うの・・・?」と気が付くのか、少々興味があるところですが笑
(ここは笑うところですよぉ〜\(^o^)/)
で、何度も言いますが、
そもそも論として、たくさん摂取したところで
”一定に保つ機能が働くだけ”
”多ければ排泄されるだけ” なので、
「それで頑張りたいの!放っておいてちょうだい!」とおっしゃるのであれば、放っておくしかないのですが…
努力の方向性を間違えたままですと、
改善できたはずのものも、手遅れになることがある!
ということも思い出してみるのもいいかもしれませんね!
そして何よりも、栄養素というのは相互関係、相乗関係があるため、
一部の栄養素だけではなく、代謝の過程で全ての栄養素が関わってきます。
AのためにはBが必要、BのためにはCが必要…
これよりももっと複雑なやりとりが体内では行われていることもあり、
ピンポイントで『○○が足りていない』と特定するのは、個体差なども考慮すると、
まさに神の領域とも言えるのではないでしょうか。
加えて言うと、
仮にその栄養素が足りていなかったとして、
狙い通りの患部に行きつき、代謝される保証はありませんし、
他にもっと優先順位的に必要な患部があれば、そちらにまわされることもあります。
よって、もし食育インストラクターの立場として、誠実に迷える飼い主さんにお答えするのであれば、
◯◯病によい食事食材、栄養素は?
→色々!全部!
こう答えるでしょうね笑
「じゃあ食事療法は無駄だというの!?」
このように捉えられたくないので、補足してお伝えしますが、
本来なら調節できるはずの臓器が調節できないということは、原因は色々あるでしょうが、
今、本領発揮できない、のは事実ですよね。
であるならば、
仕事量を一旦減らして、負担を少しでも軽くした方がいい。
↓
仕事量の少ない食事(食事療法)。
↓
仕事量が減って自己修復にエネルギーをまわせるようになった。
↓
症状が減る・軽くなる。
↓
改善。
このようなルートも考えらるため、食事療法は決して無駄だとは思いません。
それで改善するレベルのものであれば、
飼い主さんが普段から家庭でできる、愛犬をサポートする手段の一つとして取り入れてもいいかもしれないですよね♪
ただし、食事、食材の ”パワーの限界” も適切に知っていたほうが、
『こんなはずじゃなかった・・・』をより回避しやすくなると思います♪
・適切な知識とそうじゃない知識があるの?
・犬猫の食事についてもっと詳しく知りたい。
・栄養学とかそういう難しそうなのじゃなくて、家庭でもできるような食事療法について知りたい。
・何もないうちから愛犬のために学んでおきたい。
このように思われた方は、
私でもいいですし、最寄りの指導士さんでもいいと思います。
今一度ペットの食育セミナーを受講されて、適切な知識を得られてみてはいかがでしょうか。
実際にあった、
腎臓病、肝臓病、心臓病、皮膚病、歯周病、
クレアチニンやらインスリンやら心雑音やらが、
改善した〜軽くなった〜投薬しなくてよくなった〜♪
なんていう『実際にあったお話』ももしかしたら聞けるかもしれませんよ〜♪
※獣医師免許を持たない者による、診療診察診断行為は法律で禁じられているため、病気の相談にはお答えできませんが、『実際にこんなことがあった』というお話は受講者様の理解が深まるのであれば、必要に応じてさせていただくこともございます。
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今日のオヤツはイチジクです\(^o^)/
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